部屋探しや引っ越しがしやすい時期っていつなんだろう? いまは引っ越しすべきタイミングなのかな? 引っ越しを考えたとき気になります。
引っ越しのしやすさや費用相場は時期によって大きく変わります。できれば相場が安い時期にお得に引っ越したいものです。
時期別に、引っ越しのメリット・デメリット、引っ越し費用の相場、安くする方法を紹介します。あなたの引っ越しを楽にお得にするコツを知ることができます。
部屋探し・引っ越し準備が多い時期
部屋探しや引っ越しはいつの時期が多いのでしょうか? とりあえずでネット検索!という時代です。ネット検索数が多い時期=部屋探しや引っ越し準備が多い時期といえます。ネットで「部屋探し」「引っ越し」と検索される回数は↓のようになっています。
部屋探しが多い時期
引用元:Googleトレンド
部屋探しが1番多いピーク時期は1月です。12月はあまり多くありませんが1月になると急激に増えます。年明けに新たな気持ちで部屋探しする人が多いと考えられます。
次に多いのが8月下旬~9月上旬です。1月と比べると6割程度ですが、ちょっとしたピークになっています。
引っ越し準備が多い時期
引用元:Googleトレンド
引っ越し準備がとても多いのが2~3月です。他の時期と比べるとダントツで多くなっています。4月になるとガクッと減っています。4月からの新生活に向けて引っ越しの準備をする人がとても多いということです。
2~3月以外でわずかなピークが見えるのが6月下旬と9月下旬です。
部屋探しから引っ越しまでの期間
以上をふまえると、1月の部屋探し → 2~3月の引越し準備、8月下旬~9月上旬の部屋探し → 9月下旬の引越し準備、とつながっていると考えられます。つまり部屋探しから引っ越し準備までにかける期間は1カ月前後だということです。
時期別 引っ越しのメリット・デメリット
部屋探しや引っ越し準備の多さを月別・間取り別にみてみます。
部屋探しの多さは「ワンルーム 賃貸」「1LDK 賃貸」といった言葉の検索数の多さ、引っ越し準備は部屋探しの1か月後という前提で月別にまとめると↓のようになります(色が濃くなるほど多いということです)。
1月
みんないっせいに部屋探しをスタートする、それが1月です。引っ越しシーズンは2月以降です。裏を返すと、これから引っ越しによる空き物件が増えていくともいえます。じっくり部屋を選びたいけどもライバルがどんどん増えていく、そんな時期です。
2月
部屋探しも引っ越し準備もとても多いのが2月です。「早く決めないと物件が無くなる」なんて急かす不動産屋もいるでしょう。下旬になると、部屋探しを終えて引っ越し準備にとりかかる人が増えてきます。引っ越し業者の予約も入りはじめます。早めの行動が重要な時期です。
3月
引っ越しが1年のなかで1番多い繁忙期なのが3月です。休日や午前中など、希望日時で引越し業者を予約するのが難しくなったり、費用相場が高くなったりします。多くの人は部屋探しや引っ越し業者の予約を終えて、引っ越し作業のことを考えている時期です。
4月
引っ越しのピーク終盤といえるのが4月です。4月上旬は入学式直前の駆け込み引っ越しがあるので引越し業者の予約が取りづらいです。いっぽう部屋探しはピークが過ぎて落ち着いています。売れ残りといわれる物件もありますが、じっくり部屋探しをできるでしょう。値下げ交渉がしやすいメリットもあります。
5月
6月
7月
5~7月は1DKや1LDKなど広めの物件の部屋探し・引っ越し準備が増える時期です。とはいえ急激に増えるというレベルではなく前後の月より少し増える程度です。物件の選択肢が少し増えるメリットがあります。
8月
4月と同じく落ち着いているのが8月です。値下げ交渉がしやすいタイミングです。
9月
10月
11月
5~7月と同じく広めの物件の部屋探し・引っ越し準備が増える時期です。5~7月より増え幅が大きいので注意が必要です。二人暮らしや家族暮らしの社会人の転勤が多いと考えられます。転勤は時間の無いなかで物事を決めなければいけません。ライバルも多い時期なので早めの決断が重要です。
12月
部屋探しや引っ越し準備はあまり多くない時期です。もし4月に向けて引っ越すことが決まっているなら、余裕をもって部屋探しを始めておきたいです。住みたいエリアや希望条件を真剣に考えたり、不動産屋に足を運んで相談してみるのもいいでしょう。1月からの本格的な部屋探しに備えましょう。
時期・世帯別 引っ越し費用の相場
引っ越しの繁忙期は2~4月、それ以外の月は通常期でした。
引っ越しの費用相場は時期によって変わります。引っ越し業界が忙しい繁忙期は相場が高くなるからです。荷物の量でも相場は変わります。トラックの大きさや作業者の数が変わるからです。時期ごと・世帯人数ごとに引っ越しの費用相場を紹介します。
一人暮らし・通常期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 |
~50km | 4.1万 | 2.6万 | 3.7万 | 3.4万 |
~200km | 5.1万 | 3.6万 | 4.8万 | 4.5万 |
~500km | 6.5万 | 5.1万 | 6.1万 | 5.9万 |
東京に引っ越す場合の距離イメージは↓です。
~50km:隣の県からの引越し
~200km:関東甲信越からの引越し
~500km:遠方からの引越し
サイトによって相場金額が大きくバラついています。引っ越し代はいろいろな条件によって変わるので料金がブレやすいです。相場はあくまで目安であるととらえましょう。
続いて引っ越し代が高い繁忙期です。通常期と比べて何%高くなっているのか「通常期比」であらわしています。
一人暮らし・繁忙期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 | 通常期比 |
~50km | 5.3万 | 3.6万 | 4.5万 | 4.5万 | 130% |
~200km | 5.9万 | 5.5万 | 5.5万 | 5.6万 | 124% |
~500km | 7.2万 | 7.0万 | 6.0万 | 6.8万 | 115% |
近距離の引越しほど値上がりする傾向があります。50km以下の近距離の引越しだと、通常期にくらべて費用が130%、1万円くらい高くなります。
二人暮らし・通常期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 |
~50km | 6.8万 | 5.6万 | 7.2万 | 6.5万 |
~200km | 8.2万 | 7.6万 | 8.2万 | 8.0万 |
~500km | 10.4万 | 12.2万 | 11.6万 | 11.4万 |
二人暮らし・繁忙期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 | 通常期比 |
~50km | 8.2万 | 7.0万 | 9.0万 | 8.1万 | 123% |
~200km | 10.1万 | 9.9万 | 10.9万 | 10.3万 | 128% |
~500km | 13.8万 | 18.2万 | 11.0万 | 14.3万 | 126% |
二人暮らしになると引っ越し代は一人暮らしのほぼ2倍、距離にもよりますが10万円を超えるケースもあります。繁忙期は通常期にくらべて約125%くらいに値上がりします。
家族4人・通常期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 |
~50km | 11.3万 | 9.5万 | 10.3万 | 10.4万 |
~200km | 13.2万 | - | 12.8万 | 13.0万 |
~500km | 17.2万 | 13.0万 | 12.0万 | 14.1万 |
家族4人・繁忙期
引越し 距離 | SUUMO | 引越し侍 | 価格.com | 平均 | 通常期比 |
~50km | 13.2万 | 11.6万 | 12.1万 | 12.3万 | 119% |
~200km | 17.7万 | 16.0万 | 17.5万 | 17.1万 | 131% |
~500km | 23.1万 | 26.0万 | 19.5万 | 22.9万 | 163% |
繁忙期には、遠距離になるほど値上がり幅が大きくなっていきます。500kmの場合、通常期にくらべて163%、9万円も高くなります。
引っ越し代を安くする方法・交渉のコツ
引っ越し費用に価格表はありません。◯◯市から□□市までなら△△円という決まったものは無く、どの引っ越し業者でも見積もりが必要になります。引っ越し費用はいろいろな要因で変わるからです。
引っ越し費用を決める要因が何なのでしょうか? ↓は主要な引っ越し業者のHPで見積もりをするときに必要な項目(抜粋)です。どの業者でも入力が必要な項目は、見積もり算出のために重要な項目だということです。
A | B | C | D | E | F | |
引越し日 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
時間・日時指定 | ○ | - | - | ○ | - | - |
現在の住所 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
引越先の住所 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
家族の人数 | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
住居形態・間取り | ○ | ○ | - | ○ | - | ○ |
家前の道幅 | ○ | - | - | - | - | ○ |
家具・電化の数 | ○ | - | - | - | - | ○ |
自転車・バイクの数 | ○ | - | - | - | - | ○ |
エレベーター有無 | ○ | - | - | - | - | ○ |
梱包・開梱の依頼 | ○ | - | - | - | - | ○ |
見積もり算出に必要な項目はいくつかに分類できます。これはあなたの引っ越しについて業者が特に知りたがっている情報ということです。
見積もり交渉を有利にしたり費用をお得にしたりするコツは業者にとってメリットになることを考えることです。引っ越し業者にとってメリットがあれば、値下げ交渉ができたり良い条件をもらえる可能性があります。引越し見積もり交渉のコツを紹介していきます。
日にち・時間の制約を少なくする
引っ越しは3月・土日・午前など、特定の時期・日にち・時間に集中しがちです。転勤で急に引っ越さなければいけなくなった、土日しか休みがないなど、緊急性や時間の制約が出やすいからです。六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)を気にして仏滅はイヤだ、大安がいいという人もいます。
たとえ3月でも初旬にする、平日や午後も引っ越しの候補日にする、あえて仏滅にするなど、日にち・時間の制約をゆるめることができれば、引っ越し業者は日程調整がしやすくなるのでメリットがあります。あなたの引っ越しの日時候補を増やせないか考えてみましょう。
曜日を変えると相場は↓のように変わります(一人暮らしの場合)。
土日 | 平日 | 土日比 | |
通常期 | 5.2万 | 5.0万 | 96% |
繁忙期 | 6.3万 | 5.7万 | 90% |
通常期でも繁忙期でも、平日は引っ越し代が安くなります。しかも繁忙期のほうが値下がり幅は大きく、土日とくらべて90%にまで安くなります。
引越しの作業量を少なくする
業者にとって引っ越しは時間との戦いです。1日に2件こなすなど、効率の良い時間の使い方をしたいと考えています。引っ越しには移動時間と作業時間があります。移動時間は現住所と引越先によって決まるので短くすることはできませんが、作業時間は短くすることができます。
たとえば作業量が大きく変わるのが梱包・開梱です。荷物の箱詰め梱包やダンボールの開梱をあなた自身がやれば、業者は作業時間が短くなります。引っ越し業者は1日に複数件の引っ越しを入れやすくなるのでメリットがあります。
引越しの作業量を少なくして、時間を午後だけにすると相場は↓のように変わります(一人暮らしの場合)。
午前 | 午後 | 午前比 | |
通常期 | 5.6万 | 4.4万 | 79% |
繁忙期 | 6.2万 | 5.3万 | 86% |
繁忙期であっても引っ越し代は86%、午前とくらべて14%も安くなります。ただしいくつか注意しなければいけない点もあります。
遠距離の引越しの場合、業者が依頼を引き受けてくれない場合があります。遠距離だと移動時間が長くなります。午後だけの移動でたどり着けないような遠距離だと、午後の引越しは引き受けてもらえません。
約束の時間に業者が来ない可能性があります。引越し業者は午前中、別の引越しをやっています。作業に想定以上の時間がかかったり、思わぬ渋滞に巻き込まれたりすると、予約の時間に来れない可能性があります。気長に待つ、心の広さが必要です。
引越しが終わったとき、日が沈んで真っ暗になっている可能性があります。引越し初日で困るのは夜です。照明を買ってないから部屋が真っ暗、カーテンを買ってないから部屋が丸見え、なんてウッカリが起こりがちです。事前に準備しておきましょう。
複数の業者から見積もりをとる
もっとも大切なのが複数の業者から見積もりをとることです。引っ越しの見積もりは業者によって何万円も違うことがあります。あなたの引っ越しの費用相場が何円なのか・その見積もり金額が適正なのかは、複数の見積もりを並べることで初めて分かるのです。
引っ越し業者との交渉材料が手に入るのもメリットです。「他社は◯◯円でやってくれるんですけど?」「他社は□□作業もやってくれるんですけど?」と提案されている条件を伝えるだけであなたに有利な条件を引き出すことができます。
複数の引っ越し業者から一括で見積もりをとってくれる無料サービスもあります。現在と引越先の住所、予定日、だいたいの荷物量を入力する必要がありますが、たった1回で済みます。あなたの引っ越しをお得にするため一括見積もりをとってみてはいかがでしょうか?
まとめ
時期別に、引っ越しのメリット・デメリット、引っ越し費用の相場、安くする方法を紹介しました。あなたの引っ越しを楽にお得にするために参考にしてください。