マンション、注文住宅、分譲住宅。家を買おうと決めたものの、、どんな手順で進めるべきか、どんな視点で物件を選べば後悔しないか、予算はいくらに設定すべきか、税金や補助金などの最新事情はどうなっているのか、分からないことがたくさんあって不安ですよね。
そんなときどこから情報収集したらよいのでしょうか? 誰に相談したらよいのでしょうか? 相談すべき内容は相手によって違います。誰に何を相談したらよいのか、経験者の意見をもとに解説していきます。後悔の無い選択をするために誰を頼るべきなのか知ることができます。
マンション・一軒家を買うときの情報源・相談先
誰しもにとって家を買うのは経験の少ないことです。全体の流れ、物件の選び方、予算の決め方、税金や補助金などの優遇策、知っておきたいことはたくさんあります。
みんなどうやって知識を手に入れているのでしょうか? 住宅金融支援機構の調査によると、家を買うときの情報源ベスト3は↓のようになっています。
情報源として 使った | その情報を 活用した | |
インターネット | 51.5% | 49.2% |
モデルルーム | 34.5% | 27.1% |
折り込みチラシ | 30.3% | 22.1% |
表を見ると気づくことがあります。情報源によってその情報が実際に活用できたのか差があるという点です。
インターネットを情報源として使った人は51.5%、そのうち活用できたのは49.2%、活用率は95.5%です。
いっぽうモデルルームを情報源に使った人は34.5%、そのうち活用できたのは27.1%、活用率は78.6%です。インターネットと比べると情報収集の効率が良くないことが分かります。
家を買うときの情報源を活用率でランキングしてみると↓のようになります。
情報源として 使った | 活用率 | |
住宅販売業者 (営業マン・店頭など) | 18.3% | 97.8% |
インターネット | 51.5% | 95.5% |
専門家 (フィナンシャルプランナー 住宅ローンアドバイザなど) | 4.9% | 89.8% |
新聞記事 | 10.2% | 88.2% |
口コミ | 19.9% | 85.4% |
ダイレクトメール | 6.6% | 84.8% |
金融機関 | 5.7% | 84.2% |
モデルルーム | 34.5% | 78.6% |
特になし | 10.8% | 75.9% |
折り込みチラシ | 30.3% | 72.9% |
雑誌 | 7.9% | 70.9% |
住宅情報誌 | 29.8% | 69.1% |
新聞広告 | 11.5% | 65.2% |
テレビ | 8.2% | 59.8% |
活用率が高いということは、知りたい情報をしっかり理解できる、疑問や不安を解消できる可能性が高い、つまり頼りになるということです。
後悔の無い選択をするために必要なのは3つ、どんな選択肢があるのか知ること、それぞれのメリット・デメリットを知ること、あなたに合ったベストの選択肢を選ぶことです。
家を買うときの情報源、まずはその選択肢とそれぞれの効率の良さを解説しました。
マンション・一軒家を買うとき知っておくべき情報
家を買うときに知っておくべき情報はいろいろあります。誰かに相談するにしても、ノープランだと本当に役立つ濃い情報にたどりつけません。
知っておくべき情報はどんなことか整理します。
購入までの流れ
どんな手順で何をしていけばよいのか、全体の流れです。
住まいのコンセプト
あなたがどんな家で暮らしていきたいのか、住まいのコンセプトや条件です。今だけでなく将来のことも。あなただけでなく家族のことも。いろいろ考えて、どんな選択肢があるか知っておく必要があります。
- マンション or 戸建て
- 注文 or 分譲
- 広さ/間取り
- 立地/周辺環境
お金のこと
お金に関わることです。家は人生のなかで大きな買い物です。お金についてきちんと知っておくべきことがあります。
- 予算
- 住宅ローン 返済計画
- 税金/補助金など優遇策
物件の情報
どんな条件で何円なのか、具体的な物件の情報です。
家を買うときの情報源・相談先 メリットとデメリット
何を知りたいかによって活用すべき情報源は違います。活用率の高い情報源ベスト5について、使った人の多い順にメリット・デメリットを解説していきます。
インターネット
メリットは、いろいろな情報収集ができる、あなたのペースで情報収集ができるといった点です。知りたいときに知りたい情報を調べることができます。
いっぽうデメリットは、そもそも発想すら無いことは情報入手できない、難しいことでも自力で理解する必要がある、あなたのケースに当てはまるか自己責任で判断する必要がある、最新の情報ではない場合がある、など情報の目利きをあなた自身でしなくてはいけない点です。
マンションや一軒家を買った経験者が実際にインターネットで情報収集したのは↓です。
インターネットで情報収集したこと | |
購入を検討する物件の情報 | 77.9% |
住宅ローンに関する情報(金利など) | 56.3% |
販売業者の企業情報 | 49.5% |
住宅ローン返済額に関するシミュレーション | 47.0% |
資金計画に関するシミュレーション | 40.4% |
住宅取得に関する税制 | 24.7% |
住宅取得に関する補助金など優遇策 | 24.1% |
インターネットで情報収集する人が多いのは、物件情報のような誰にとっても同等な情報であるといえます。A物件の価格や間取りや立地、その事実はどんなルートで情報収集しても変わりません。
物件の情報はインターネットで調べるのに向いています。
いっぽう少ないのは、お金に関するシミュレーション・税金や補助金などの優遇策です。
シミュレーションはあくまで一般的なケースをもとにしたものであり、あなたならではの事情は考慮されていません。税金や補助金については難しい言葉がたくさん出てきがちですが、理解できないところをスグ質問することもできません。
お金のことはインターネットで情報収集するのは向いていないということが分かります。
インターネットは気軽に調べられて便利ですが、向き・不向きを理解したうえで活用することが重要です。
口コミ
家を買うときの相談先として友人、同僚、親・兄弟の口コミを頼る人も多いです。
メリットは、リアルな話を掘り下げて聞ける、ふとした疑問も気軽に聞ける、ばくぜんとした疑問や不安をぶつけられるといった点です。
デメリットは、誰の話を聞くかで情報の価値が変わってしまう点です。友人や同僚があなたと同じような収入やライフプランとは限りません。親の時代とは住宅相場・税金や補助金の制度が大きく変わっている可能性があります。プロではないので正しい情報、視野の広い情報は期待しずらい一面もあります。
あなたと相談相手の事情の違いを理解したうえで、住まいのコンセプトを考える参考にするのがよいでしょう。
住宅販売業者
住宅販売業者の営業マンから直接話を聞いたり相談したりする方法です。情報の活用率が1番高くなっています。
メリットは、プロならではの正しい情報が手に入る、経験にもとづいた広い視野でのアドバイスをもらえる、あなたが知らないことでも提案してもらえる、分からない事があればとことん質問できるといった点です。
デメリットは、その業者にとって都合の良い情報が中心になる、他社と比較することが難しくなるといった点です。
とはいえ業界のプロが教えてくれる詳しくて今の時代にあった情報は貴重です。購入までの流れ、住まいのコンセプト、お金のこと、物件の情報、あなたの不安に対して幅広くアドバイスしてくれるでしょう。
新聞記事
新聞のニュース・特集記事・コラムなどから住宅購入に関わる情報を入手する方法です。
メリットは、税金や補助金など優遇策について最新情報を知ることができたり、特集やコラムで読みやすく情報収集できる点です。
デメリットは、あなたにとって必要な情報がピンポイントでは手に入らない、分からない事が出てきたら別の方法で調べなければいけないといった点です。
お金のことを正しく理解するための基礎知識として参考にするのがよいでしょう。
専門家
家探しアドバイザー・フィナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーなど業界の専門家に相談する方法です。相談先として頼った人は4.9%と少ないですが、そこから得た情報を活用した人は89.8%と高くなっています。実際に役立つ濃い情報が手に入るということです。
メリットとしてまず言えるのは、住宅販売業者と同じく プロならではの正しい情報、広い視野でのアドバイス、知らないことでも提案してもらえる、とことん質問できるといった点です。
それに加えて、住宅販売が目的では無いので押し売りされない、いろいろな住宅販売業者を横並びで比較できるといったメリットもあります。
デメリットは、すぐ物件を探すことができない点です。物件の情報を知りたい人にとっては向いていません。
購入までの流れを知ったり、住まいのコンセプトを考えたり、お金のことを知るのにたよりになる相談先です。具体的な相談先を紹介します。
住まいの窓口(電話相談)
電話で自宅から住まい探しの相談ができます。わざわざ足を運ばずに気軽に相談したいという人にとって便利です。不動産サイトでおなじみのLIFULL HOME'Sが運営しています。あらかじめ日時の予約が必要です。電話相談できる時間は10~20時、土日もやっています。
住まいのミカタ
地盤・災害リスクについて詳しく知れます。無料相談をするとサンプル(PDF)のようなレポートが手に入ります。不動産ショップのピタットハウスをやっている会社と、IT・ビッグデータを使った不動産サービスをやっている会社の合弁会社が運営しています。相談窓口は東京 日本橋にあります。
まとめ
家を買うときに頼るべき相談先について、誰に何を相談したらよいのか解説しました。ぜひ参考にして、あなたや家族にとっての理想のマイホームを手に入れてください。