日本の人口が減る中でも人口が増えている東京。東京一極集中とまで言われています。
そんな東京について、過去20年間の人口推移・人口増減の要因・将来予測を紹介します。東京の将来を予測するヒントを手に入れることができます。
東京都全体・東京23区の人口推移
東京の人口がどのように変わっているのか、過去20年間の人口推移を表したのが↓のグラフです。色の濃い部分が23区、薄い部分が市町村部です。
引用元:東京都の統計
ほぼ右肩上がりになっていることが分かります。1996年以降、23区も市町村部も人口が増え続けています。19年ものあいだ人口が減ったことが無いということです。東京は人口が増え続けているのです。
日本の人口の推移と比較するとどうでしょう? 日本の人口と、東京都の人口割合を表したのが↓のグラフです。(折れ線グラフ:日本の人口・左軸、面グラフ:東京都の人口割合・右軸)
日本の人口は2008年の1億2808万人をピークにしてその後は減少しています。2015年には1億2709万人にまで減っています。日本の人口は減少局面に入ったということです。
そんな中でも東京の人口は増え続けています。なので東京の人口割合はより一層増えています。1995年は日本の人口のうち東京都に住んでいる人は9.2%でした。それが2015年には10.1%に増えています。
市町村部は3.0→3.2%、0.2ポイント増えているのに対して、23区は6.3→6.9%、0.6ポイントも増えています。東京一極集中といわれていますが特に東京23区への人口集中が大きな要因であると分かります。
東京の人口増減の要因
東京の人口が増えている理由は何なのでしょうか? 人口の増減は大きく2つの要因に分けられます。社会増減と自然増減です。
社会増減とは、引っ越しによる人口の増減です。他の地域から東京に引っ越してきた、もしくはその逆によって人口が増減することです。
自然増減とは、人の生死による人口の増減です。子供が産まれた、もしくは人が亡くなったことによって人口が増減することです。
東京都の人口増減数を要因別にグラフにしたのが↓です。
引用元:東京都の統計
東京都の人口が増えている主な理由は社会増減、つまり他の地域から東京に引っ越してくる人が多いからであると分かります。2008年から2011年にかけて減っているものの、2012年以降は上昇に転じています。毎年多くの人が東京に引っ越してきているということです。
他県から来る人は東京のどこに引っ越しているのでしょうか? 2011年から2015年の社会増減数平均を、市区町村ごとに地図上に色で表したのが↓です(クリックすると拡大します)。
引用元:東京都の統計
江東区・杉並区・世田谷区・大田区は毎年約3000人も東京外から引っ越してきています。人口がどんどん増えている地域です。ほどほどに都心に近くて便利かつ家賃がお得でバランスが良いので多くの人に選ばれていると考えられます。
23区以外では府中市・八王子市・町田市に引っ越してくる人が多いです。都心に近いとは言えないかもしれませんが、かわりに家賃がお得で広々ゆったりと住めるのが選ばれている理由と考えられます。
東京の人口 将来予測
日本全体では減りつつも東京では増えていく人口。将来的にはどうなるのでしょうか? 総務省 統計局や東京都では将来的な人口予測を発表しています。それをグラフにまとめると↓のようになります。
日本全体の人口減少はますます加速すると予測されています。2015年時点では1億2709万人でしたが、20年後の2035年には1億1212万人に、12%も減少すると予測されています。急速に人口が減っていくということです。
そんな中でも東京の人口割合はますます増加していくと予測されています。2015年時点では10.1%でしたが、2035年には11.4%に、1.3ポイントも増加すると予測されています。東京一極集中はますます加速するということです。
人口でいうと、実は東京も減少するという予測になっています。2015年 1331万人の人口は、2020年にピークを向かえ1334万人にまで増えます。しかしその後は減少していき2035年には1278万人にまで減る予測になっています。しかし日本全体の人口減少と比べると緩やかなため、人口割合としては増えていくのです。
東京の人口が将来どうなるのか詳しく知りたい人は 東京の人口将来予測・地域別人口増減マップをご覧ください。東京23区・市町村 地域ごとに、若者や高齢者の人口が増えるのか減るのか地図の色で一目で知ることができます。
東京23区 地域別の人口推移
2020年まで増えていく東京の人口、地域別にみるとどう推移しているのでしょうか? 人口が多い東京23区に注目して紹介します。
10年間の人口推移
東京23区について、2007年~2016年までの10年間の人口推移を表したのが↓のグラフです。2007年の人口を100として、その後どのように増減したか表しています。
引用元:東京都の統計
東京23区の人口はどの区であっても10年前と比べて増えています。増える幅に違いはありますが、どの区も右肩上がりに増えていることが分かります。
そのなかでも特に増えているのが中央区・千代田区・港区です。超都心の家賃相場の高いエリアですが、10年前と比べると人口が1.2~1.3倍と急増しています。もともと住んでいる人が少なくてオフィス街の多いエリアですが、住む人がどんどん増えているのです。
ちなみに2007年と2016年の人口増加率をランキングすると↓のようになります。
増加率(%) | 増加数(千人) | |
中央区 | 134.2 | 35.0 |
千代田区 | 124.6 | 11.1 |
港区 | 121.5 | 39.9 |
江東区 | 112.8 | 54.2 |
文京区 | 110.1 | 18.5 |
台東区 | 110.0 | 16.1 |
墨田区 | 109.1 | 20.9 |
荒川区 | 109.0 | 16.0 |
品川区 | 108.7 | 29.3 |
新宿区 | 106.7 | 18.5 |
渋谷区 | 106.7 | 13.2 |
豊島区 | 106.6 | 15.8 |
世田谷区 | 105.5 | 45.5 |
目黒区 | 104.9 | 12.3 |
足立区 | 104.5 | 28.2 |
大田区 | 104.1 | 27.2 |
杉並区 | 104.1 | 21.3 |
板橋区 | 103.8 | 19.5 |
練馬区 | 103.8 | 25.6 |
中野区 | 103.2 | 9.6 |
北区 | 102.6 | 8.2 |
江戸川区 | 102.2 | 14.2 |
葛飾区 | 101.9 | 8.1 |
10年間の年齢割合推移
人口が増えている地域ではどんな年齢世代が増えているでしょうか? 先ほどのランキングで上位だった中央区・千代田区・港区の人口を、0~14歳の子供世代・15~64歳の働き世代・65歳以上の老後世代の3つの世代に分けて、割合がどのように変化したかを表したのが↓のグラフです。それぞれの世代が何%いるのか示しています。
引用元:東京都の統計
パッと見た感じだと大きな変化があるようには見えません。しかしよくよく見ると子供世代の割合が年々増えていることが分かります。2007年、0~14歳の人口は全体の10.4%でしたが2016年には12.5%、1.2倍に増えています。
老後世代はどうでしょうか。2007年に17.6%だったのが2016年だと17.1%と少し減っています。働き世代も同じように72%から70.4%と減っています。
人口が急増しているその背景には子供世代の増加、つまり子育て世帯の増加があることが分かります。子供はいずれ働き世代になります。そうすると税金を納めるようになるので区の税収が増えると予想されます。人口減少が問題視されている日本ですが、超都心の中央区・千代田区・港区では心配が少ないように見えます。
東京でいま人口が多い地域がどこか知りたい人は東京の人口ランキング・人口密度マップもご覧ください。地図の色の違いでパッと見で知ることができます。
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まとめ
東京都の人口について、いろいろな観点で分析をしました。東京一極集中と言われていますが、今後ますますその傾向が加速することが分かりました。
マンションくらし研究所では東京23区のさまざまなランキングを紹介しています。統計データを元にしているので東京の街のリアルを正しく知ることができます。あわせてご覧ください。