エンゲル係数とは?計算方法・平均・推移・目安(世帯人数別・年収別)

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食卓に並んだ朝ごはん

毎月何にいくら使っているのか生活費を見直すとき気になるのがエンゲル係数です。正確な意味を知らなくても言葉の響きは聞いたことがあると思います。

エンゲル係数の計算方法、年収別のエンゲル係数平均や目安を紹介します。あなたの家計を見直す手がかりとなる目安を知ることができます。

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エンゲル係数とは・計算方法

エンゲル係数とは、経済学者のエンゲル氏が考案した経済指標です。

エンゲル係数とは、家計の消費支出に占める飲食費の割合のこと。ドイツの社会統計学者エルンスト・エンゲルが1857年の論文で発表した。

引用元:Wikipedia

消費支出にしめる食費の割合をパーセントで表したものです。計算式は↓です。

エンゲル係数 = 食費 ÷ 消費支出総額


エンゲル氏の論文によると、この係数が高いほど生活水準が低いとされています。食費の割合が高い=生活水準が低いということです。


アメリカの心理学者マズロー氏は人間の欲求の強さは5段階に分けられると言っています。この中で食事は最も強い欲求であるとされています。人間が生きていく上で欠かせない、絶対に必要なことであるということです。

どんなに収入が低い人でも食事はします。生活費で食費は必ずかかります。この割合が高い=その他に消費できる余裕が無いということなので、生活水準が低いとされています。


世帯の所得が増えるにつれて消費支出総額にしめる食費の割合は小さくなるこの法則は、エンゲルの法則と呼ばれています。

エンゲル係数の平均・目安

生活水準の目安ともなるエンゲル係数。いったい何%が一般的なのでしょうか。日本の平均的な家庭のエンゲル係数を世帯人数別に算出すると↓のようになります。

食費消費支出総額エンゲル係数
1人暮らし4.4万円18.2万円24.4%
2人暮らし6.4万円29.0万円22.2%
3人暮らし7.3万円32.3万円22.5%
4人暮らし8.3万円35.1万円23.6%
5人暮らし9.0万円35.1万円25.5%

出典:統計局 家計調査(2019年、世帯主の平均年齢44~48歳・勤労者世帯)


どんな家庭でも22~26%が目安であることが分かります。

エンゲル係数が比較的低いのが2人暮らしです。理由としては、共働きが多くて世帯年収が高いけど世帯人数が少なくて食費がかからないことが考えられます。生活に余裕があって生活水準が高いとも推測できます。

エンゲル係数の推移

日本人のエンゲル係数、生活水準はどのように変化しているのでしょうか? 家計調査をもとに、1963年~2019年までの二人以上・勤労者世帯のエンゲル係数の推移をグラフにすると↓のようになります。


エンゲル係数_推移
出典:統計局 家計調査(二人以上・勤労者世帯)


1960年代といえば↓のような出来事がおきていた時代です。

・日米初のテレビ中継実験成功
・東京オリンピック開催
・東海道新幹線開通
・三種の神器「車、カラーテレビ、クーラー」

この時代のエンゲル係数は約36%です。消費支出のうち1/3以上も食費に使っていたということです。あなたの毎月の支出のうち1/3も食費に使う生活、想像できるでしょうか?

時代とともにエンゲル係数は下がり、2000年代に約22%になります。エンゲル係数が高い=生活水準が低いという考え方でいうと、生活水準がどんどん上がったと言えます。

消費支出と食費の推移

消費支出と食費の推移も合わせてグラフ化すると↓のようになります。


エンゲル係数_消費支出_食費_推移
出典:統計局 家計調査(二人以上・勤労者世帯)


2010年代以降エンゲル係数が上がっています。近年、エンゲル係数が必ずしも豊かさの変化と連動しなくなってきたとの見方もあります。背景にあるのはライフスタイルの変化です。

例えば少子化。1世帯あたりの子供の数が減ると養育費も減り、相対的に食費の割合が高くなります。また車離れに代表されるように贅沢品の支出が減ると消費支出は減り、これも相対的な食費割合の上昇に影響します。


「エンゲル係数は何%が理想」という考え方はありません。あなたと同じようなライフスタイルの人と比較して目安にするのが良いでしょう。

詳しい内訳

食費は細かくみると外食・中食・自炊に分けられます。中食というのは家庭の外で調理された食品のこと、スーパーのお惣菜、コンビニの弁当、宅配サービスなどのことです。外食 → 中食 → 自炊、右にいくほど割高になります。

2000年以降について、食費を細かく分けてグラフ化すると↓のようになります。


エンゲル係数_推移_内訳
出典:統計局 家計調査(二人以上・勤労者世帯)


じわじわと中食が増えていること、そして近年は自炊が増えていることが分かります。

年収別 エンゲル係数

食費の割合が高い=生活水準が低いという説明を聞いてしっくり来ない人もいると思います。食費にお金をかける=贅沢ができている、つまり生活水準が低いとは言えないのでは?と思う人もいるでしょう。

そこで年収の多さとエンゲル係数の関係を見てみます。年収ごとにエンゲル係数を計算すると↓のようになります。

年収食費消費支出総額エンゲル係数
200~300万円5.8万円18.9万円30.7%
300~400万円6.7万円23.2万円28.7%
400~500万円7.1万円26.7万円26.4%
500~600万円7.4万円28.5万円26.0%
600~700万円7.8万円30.7万円25.4%
700~800万円8.0万円31.8万円25.2%
800~900万円8.7万円36.8万円23.6%
900~1000万円8.8万円38.1万円23.1%

出典:統計局 家計調査(2019年、世帯主の平均年齢44~48歳・勤労者世帯)


エンゲル係数は年収の多い人ほど低く、年収の少ない人ほど高くなっています。一般的には年収が多いほうが生活水準が高いと考えられます。なので生活水準が高い=エンゲル係数が低いというエンゲルの法則は基本的には正しいと言えます。

年収別 エンゲル係数の推移

時代によってどう変化しているのか、推移を年収が多い上位20%、平均的な人、年収が低い上位20%にわけてグラフ化すると↓のようになります。


エンゲル係数_推移_年収別
出典:統計局 家計調査(二人以上・勤労者世帯)


エンゲル係数はどの年でも年収の多い人ほど低く、年収の少ない人ほど高くなっています。そして年収が少ない人ほどエンゲル係数が不安定だということに気づきます。

年収下位20%の人は30% → 24% → 27%と上下の幅が6%もあります。いっぽう年収上位20%の人は22% → 19% → 22%と上下の幅は3%しかありません。変動のしやすさが2倍も違います。

年収が少ない人ほど時代の変化に影響を受けやすく、生活水準が安定していないことがわかります。2012年以降 全体的にエンゲル係数が上昇・生活水準が下がる中で、年収下位20%の人が最も影響を受けていることからも同じことが言えます。


毎月のやりくりや貯金に不安を感じている人は、一度エンゲル係数を計算してみてはいかがでしょうか? 家計簿をつけてみて、食費 ÷ 消費支出総額で簡単に算出できます。

詳しい内訳

先ほどと同様に、外食・中食・自炊と細かく分けてエンゲル係数を見てみます。年収の多さとエンゲル係数の内訳をグラフにすると↓のようになります。


エンゲル係数_内訳_年収別
出典:統計局 家計調査(二人以上・勤労者世帯)


年収が多くなるほど外食が増えていることが分かります。年収下位20%の人は4.3%ですが年収上位20%の人は5.3%です。年収が多い人はそもそもの消費支出が多いです。外食の金額で比べると8000円と22000円、約3倍もの違いがあります。

外食は身の丈にあった支出額にすべきです。ついつい外食が増えて食費が高くならないように注意しましょう。


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まとめ

エンゲル係数とは何なのか、どれくらいが目安なのか紹介しました。

食費について詳しく知りたい人は 食費平均・内訳・節約のコツもあわせてご覧ください。つい食費が高くなってしまっていないか、目安と対策を知ることができます。

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