食費は生活費の中で出費が大きいものです。いくらが目安なのか、どうやったら節約できるか気になりますよね?
世帯人数ごとの食費平均、月収に占める割合、具体的な節約の方法を紹介します。つい食費が高くなってしまっていないか、目安と対策を知ることができます。
世帯人数別の食費平均
食費の平均額
総務省 統計局では家計調査でいろいろな家庭の生活実態を調査しています。これによると世帯人数ごとの生活費平均は↓のようになっています。
世帯人数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
---|---|---|---|---|---|
食費 (万円) | 4.4 | 6.4 | 7.3 | 8.3 | 9.0 |
1人暮らしの平均は4.4万円です。若者世代だけ、34歳以下だけの平均を家計調査で詳しく見てみても4.38万円とあまり変わりません。
2人暮らしになると6.4万円になります。2人暮らし=大人2人のケースが多いと思われますが、食費は1人暮らしの約1.5倍です。1人あたりにすると効率的であることが分かります。
3人以上になると、1人増えるごとに約1万円増えます。大人2人+子供というケースが多いと思われます。子供1人あたり1万円というのがザックリしたイメージになります。
食費の額は収入の多さとも関係があります。収入の何%を食費にあてるのが一般的なのでしょうか? 月収における食費の割合は↓のようになります。
世帯人数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
---|---|---|---|---|---|
月収平均 (額面・万円) | 27.4 | 44.4 | 47.9 | 50.4 | 49.4 |
世帯主の収入 | 27.4 | 35.2 | 38.9 | 40.7 | 39.6 |
配偶者の収入 | - | 9.2 | 9.0 | 9.7 | 9.8 |
食費 (万円) | 4.4 | 6.4 | 7.3 | 8.3 | 9.0 |
割合 | 13.0% | 14.5% | 15.2% | 16.4% | 18.2% |
世帯人数が多くなるほど食費の占める割合が増える傾向があります。家族が増えるほど食費のコントロールが重要になるということです。みんな どんなモノにいくら使っているのか、内訳を詳しく紹介していきます。
食費割合の指標としてエンゲル係数というものもあります。収入ではなく、支出額をもとに食費の割合を考えるものです。詳しくは エンゲル係数の計算方法・年収別の平均と目安 をご覧ください。家計を見直すヒントが見つかるかもしれません。
1人暮らし
食費の内訳
項目 | 金額 | 割合 |
米・パン・麺類 | 1,600円 | 3.7% |
魚介類 | 500円 | 1.2% |
肉類 | 1,000円 | 2.3% |
乳製品・卵 | 900円 | 2.0% |
野菜・海藻 | 1,200円 | 2.7% |
果物 | 300円 | 0.7% |
調味料 | 700円 | 1.6% |
菓子 | 3,000円 | 6.8% |
調理済食品 | 6,700円 | 15.3% |
飲料 | 3,600円 | 8.2% |
酒類 | 1,000円 | 2.3% |
外食 | 22,700円 | 51.8% |
1人暮らしで特に多いのが外食、50%以上もあります。外食ならではの楽しさはもちろんありますが、お金の節約だけを考えるなら外食は控えるべきです。内訳を詳しく見ることで、改善の優先度が分かりやすくなります。
1人暮らしの食費について詳しく知りたい人は 1人暮らしの食費・月収別の目安・節約の超具体的な方法 も合わせてご覧ください。
2人暮らし
食費の内訳
項目 | 金額 | 割合 |
米・パン・麺類 | 4,600円 | 7.2% |
魚介類 | 3,800円 | 5.8% |
肉類 | 5,300円 | 8.2% |
乳製品・卵 | 2,600円 | 4.1% |
野菜・海藻 | 6,100円 | 9.4% |
果物 | 9.4円 | 2.7% |
調味料 | 2,700円 | 4.2% |
菓子 | 5,000円 | 7.7% |
調理済食品 | 8,800円 | 13.7% |
飲料 | 4,600円 | 7.1% |
酒類 | 3,600円 | 5.6% |
外食 | 15,600円 | 24.2% |
2人暮らしになると、1人暮らしと比べて外食が52%→24%とほぼ半減します。代わりに大きく増えるのが調味料、1.6%→4.2%と約2.5倍にもなります。自炊が多くなることの現れといえます。
パートナーと過ごす食事の時間は楽しいものです。1人暮らし時代に外食が多かった人は、2人暮らしをキッカケに食生活を見直すと節約にもつながるでしょう。
3人暮らし
食費の内訳
項目 | 金額 | 割合 |
米・パン・麺類 | 5,900円 | 8.1% |
魚介類 | 4,100円 | 5.6% |
肉類 | 7,000円 | 9.7% |
乳製品・卵 | 3,500円 | 4.8% |
野菜・海藻 | 6,900円 | 9.4% |
果物 | 1,900円 | 2.6% |
調味料 | 3,200円 | 4.4% |
菓子 | 6,200円 | 8.5% |
調理済食品 | 10,300円 | 14.1% |
飲料 | 4,800円 | 6.6% |
酒類 | 2,800円 | 3.9% |
外食 | 16,200円 | 22.2% |
家族が増えるごとに大きくなるのが米・パン・麺類といった炭水化物を含む食材の割合です。育ち盛りのお子さんがいる場合、エネルギー源となる炭水化物は大切です。
子供にお腹いっぱい美味しいものを食べさせたい!というのはどんな親にも共通の願いですよね。家族が増えると食費が高くなる傾向があるので上手に節約してやりくりしましょう。
家族暮らしの食費について詳しく知りたい人は 家族暮らしの食費・節約のコツと超具体的な方法 も合わせてご覧ください。
4人暮らし
食費の内訳
項目 | 金額 | 割合 |
米・パン・麺類 | 7,200円 | 8.7% |
魚介類 | 4,400円 | 5.3% |
肉類 | 8,700円 | 10.5% |
乳製品・卵 | 4,200円 | 5.0% |
野菜・海藻 | 7,600円 | 9.2% |
果物 | 2,000円 | 2.4% |
調味料 | 3,700円 | 4.5% |
菓子 | 7,600円 | 9.2% |
調理済食品 | 11,000円 | 13.3% |
飲料 | 5,000円 | 6.1% |
酒類 | 2,500円 | 3.0% |
外食 | 18,700円 | 22.6% |
4人暮らし(片働き)の食費について詳しく知りたい人は 4人暮らし(片働き)の食費・節約のコツ も合わせてご覧ください。
5人暮らし
食費の内訳
項目 | 金額 | 割合 |
米・パン・麺類 | 8,300円 | 9.2% |
魚介類 | 4,700円 | 5.3% |
肉類 | 9,700円 | 10.8% |
乳製品・卵 | 4,400円 | 4.9% |
野菜・海藻 | 7,800円 | 8.7% |
果物 | 2,000円 | 2.2% |
調味料 | 4,100円 | 4.5% |
菓子 | 8,700円 | 9.7% |
調理済食品 | 11,600円 | 12.9% |
飲料 | 5,400円 | 6.0% |
酒類 | 3,200円 | 3.5% |
外食 | 19,900円 | 22.2% |
食費の具体的な節約方法
家計簿で見える化
具体的に節約行動をしていくためにまずオススメなのは家計簿をつけること、見える化することです。
食費という漠然とした考え方だと、目標が大きすぎて具体的に何をすればいいかイメージしにくくなります。食費の中身をザックリでいいので分解して考えるべきです。分類方法としてオススメなのが外食・中食・嗜好品・自炊です。
中食というのは家庭の外で調理された食品のこと、スーパーのお惣菜、コンビニの弁当、宅配サービスなどのことです。外食 → 中食 → 自炊、右にいくほど節約効果が高くなります。
例えば1人暮らしの食費平均の内訳を当てはめると↓のようになります。
分類 | 金額 | 割合 | 具体例 |
---|---|---|---|
外食 | 22,700円 | 51.8% | 外食 |
中食 | 6,700円 | 15.3% | 調理済食品 |
嗜好品 | 7,600円 | 17.3% | 菓子、飲料、酒類 |
自炊 | 6,200円 | 14.2% | 上記以外 |
あなたの食費が高くなってしまう原因は何なのか、ザックリでいいので把握しましょう。改善すべきなのはどこか分かるので、具体的な行動につなげやすくなります。
家計簿アプリを使う
家計簿を習慣的に続けるために便利なのがスマホアプリです。レシートを撮影するだけで自動的に記録してくれます。レシートを見ながら1つ1つノートに記録・・なんて手間は必要ありません。
おすすめは家計簿アプリ利用率No1のマネーフォワードMEです。お店ごとだけでなく品目ごとに自動的に記録してくれるからです。
自動記録された品目ごとに、外食・中食・嗜好品・自炊どれにあたるか分類しましょう。自動的に集計してくれます。まずあなたが節約行動すべきはどれか知ることができます。
自炊の節約方法
節約に効果的なのは分かっている、でもなかなか続けていくのが難しいのが自炊ですよね。外食や中食は時間の節約、自炊はお金の節約ができます。うまくバランスをとることが大切です。自炊を上手に続けていくコツを紹介します。
一度にたくさん作り冷凍する
食材を安く手に入れる方法の1つがまとめ買いです。小分けになったものをちょこちょこ買うより、ある程度の量がまとめてパッケージされているものを買ったほうがコスパが良いです。
そのとき心配になるのが食材が余ってしまわないかということですよね。安く買ったとしても使わないままダメにしてしまうと無駄になります。
それを解決するのが一度に大量に作ることです。1食で食べきれない量だとしても作ってしまい、残った分は冷凍保存しておくのです。食材をコスパよく活用できるだけでなく、料理のストックができます。今日は疲れたからお惣菜や弁当、デリバリーにしちゃおうかな・・そんな時でもストックがあれば中食することなく節約できます。
電子レンジOKのタッパーを、同じサイズでいくつか持っておくと便利です。同じサイズであればピッタリ重ねて冷凍庫にしまえるのでスペースを有効活用できます。電子レンジOKであればそのまま温められます。作った日や料理名をマスキングテープなどに書いて貼っておくとさらに管理しやすくなります。
節約効果の高い食材で定番メニューを作る
節約効果の高い食材とは何なのでしょうか? そのヒントは年収別の食費内訳にあります。
人間はピンチの時ほどアイデアが出てきます。年収が低い人ほど食費の節約に真剣に取り組んでいるとすると、そんな人が多く消費している食材は節約に貢献している食材といえます。
どんな食材が節約に効果的かはライフスタイルによって変わります。1人暮らしで活躍する節約食材、家族暮らしで活躍する節約食材 も合わせてご覧ください。具体的な食材とそれを使ったレシピを紹介しています。
節約の王道は固定費を減らすこと、その1つが保険の見直しです。保険とはまだ見ぬ未来へ備えること。将来のリスクを正しく見積もれないと保険をかけすぎてしまいます。家族が増えた、子供が進学した、親が仕事を引退した、、ライフステージの変化は未来への備えを見直すタイミングです。
無駄なく適切な保険プランにするには専門家に相談してみるとよいでしょう。専門家はライフステージごとに生活費がいくらかかるか、家計調査のような正しい情報を把握しています。あなたの未来の生活をふまえて相談にのってくれるでしょう。
保険の相談窓口について詳しく知りたい人は 保険の相談窓口の選び方・比較ランキング をご覧ください。どんな相談窓口があるのか、違いは何なのか、あなたに合った方法を見つけることができます。
まとめ
食費の平均や目安、節約方法について紹介しました。生活費の中で、食費は住居費と並んで出費が大きいものです。上手にコントロールして安定した生活を手に入れましょう。
食費以外も含む、生活費全体の目安を知りたい人は 1ヶ月の生活費平均・内訳もあわせてご覧ください。独身、家族暮らし、世帯人数によって生活費がどう変わるのか、あなたのライフスタイルの場合 生活費いくらが目安なのか知ることができます。