引っ越しって何から手をつけたらいいの? どんな手順で準備を進めたらいいの? 引っ越しは慣れないことだらけで不安ですよね。
失敗なく引っ越しするために、やることリストを順番に沿って紹介していきます。初めてでも安心して失敗なく引っ越しすることができます。
引っ越しの準備不足で失敗すること
あなたの引っ越しで失敗したり後悔しないために、まず参考にすべきは経験者の失敗談です。不動産情報サイトのアンケートによると、引っ越しで多くの人が失敗しているのは↓です。
- 物をどこに入れたか分からなくなった
- 荷詰めや荷物の整理が終わらなかった
- 時間がなくて引越し会社の比較ができず、引越し費用が高くついた
- 荷物や家具に傷が付いたり、壊したりしてしまった
- プロバイダの住所変更など、必要な手続きをするのを忘れていた
- 物がどこにいれたか分からなくなった
- ゴミが大量に出てしまった
- 荷詰めや荷物の整理が間に合わなかった
- 引越し後、荷解きがなかなかできずダンボールに埋もれた部屋になってしまった
- 引越し前、冷蔵庫の中身を使いきれなかった
引っ越しでやることは大きく分けて2つあります。手続きと荷造りです。
手続きは抜け漏れなくやらなくてはいけません。アンケートを見ると荷造りで失敗したというのが多いですが、その背景には時間が無かった、手続きに追われていた姿が透けて見えます。
やるべき手続きを段取りよくこなし、余裕を持って荷造りを進めましょう。どんな手順で進めていくべきか流れに沿って紹介します。
失敗談をもっと詳しく知りたい人は 引っ越しでやりがちな失敗もあわせてご覧ください。
引っ越しが決まったらスグやること
賃貸の人
退去希望日を不動産管理会社に伝える
賃貸の人がまずするべき手続きは、不動産管理会社に「退去したい」と伝えることです。いつ退去したいのか○月○日と具体的に伝えましょう。
退去の連絡は退去日の○ヶ月前までにしなくてはならないと契約書に書いてあります。一般的には1ヶ月前までです。契約書を確認して退去希望日を決めましょう。
全ての人
引越し業者に申し込む
退去日を決めたら次にすべきは引越し業者の申し込みです。
引越し業者は時期・曜日・距離・荷物の量によって混雑が大きく違います。繁忙期の土日は予約が埋まっていてとれないこともあります。希望通りの日程で引っ越しできるよう早めに申し込みましょう。
まずはあなたの引っ越しの条件を伝えて見積もりする必要があります。引っ越し業者によって接客対応・引越し作業・料金、それぞれ特色があります。大手引越し業者比較ランキングもあわせてご覧ください。
駐車場
駐車場を契約している人は解約手続きが必要です。賃貸物件と同じく○ヶ月前までに手続きが必要と契約で決まっているケースが多いです。管理会社に連絡して手続きを進めましょう。
粗大ゴミ
引っ越しで必ず出るのが不用品。その対処方法は捨てる・売る・あげるです。売ることもあげることも難しい粗大ゴミは捨てるしかありません。自治体に回収してもらうか、不用品回収業者に引き取ってもらうかです。
費用的にお得なのは自治体です。しかし回収日が限られていたり処理券の購入が必要だったり、スグには捨てられません。早めに申し込みましょう。
固定電話・ネット
固定電話を使用している人は移転手続きが必要です。訪問工事が必要な場合もあります。混雑状況によっては希望日が予約できないケースもあります。引越日の約1ヶ月前を目安に申し込むことが推奨されています。早めに申し込みましょう。
子供がいる人など
保育園・幼稚園
今のところを退園するとともに、新しい園を探して手続きする必要があります。保育園は自治体に、幼稚園は入園先に確認しましょう。
小学校・中学校
義務教育である小学校・中学校の転校には区役所・市役所などで手続きが必要です。
今の学校からは在学証明書・教科書給付証明書をもらいます。今の区役所・市役所に転出届をだして転出証明書をもらいます。。引越先の区役所・市役所からは転入学通知書をもらいます。早めに学校や役所に相談して必要な手続きを確認しましょう。
自治体の補助
自治体から補助を受けている人は区役所・市役所などで手続きが必要です。
子ども医療費助成・児童手当・介護保険・高齢者医療費助成などの補助を受けている人は役所に手続きの相談をしましょう。
引っ越し準備 1~2週間前にやること
まずは手続きでやることです。
区役所・市役所など役所でやること
転出届
期間: 引越日の14日前から
いま住んでいる場所と違う市区町村に引っ越す人は転出届の提出が必要です。同じ市区町村内で引っ越す人は必要ありません。転出届をだすと転出証明書がもらえます。
印鑑登録
期間: いつでも
印鑑登録をしていて、いま住んでいる場所と違う市区町村に引っ越す人は印鑑登録の廃止が必要です。同じ市区町村内で引っ越す人は必要ありません。
国民健康保険
期間: 引越日の14日後より前
職業が自営業などで国民健康保険に加入していて、いま住んでいる場所と違う市区町村に引っ越す人は国民健康保険の資格喪失手続きが必要です。
職業が会社員などで社会保険の健康保険に加入している人や、同じ市区町村内で引っ越す人は必要ありません。
ネット・電話でやること
電気
期間: 引越日の約1ヶ月前から数日前まで
今の家での使用停止と、新しい家での使用開始の申込みが必要です。お客様番号が必要になります。毎月届く「使用量のお知らせ」を手元に用意しましょう。
水道
期間: 引越日の数日前まで
今の家での使用停止の申込みが必要です。お客様番号が必要になります。毎月届く「使用量のお知らせ」を手元に用意しましょう。申込先はいま住んでいる場所の自治体の水道局です。
ガス
期間: 引越日の数日前まで
今の家での使用停止と、新しい家での使用開始の申込みが必要です。お客様番号が必要になります。毎月届く「使用量のお知らせ」を手元に用意しましょう。使用停止・使用開始するためには、基本的にガス会社の作業員の立ち会いが必要です。
プロバイダー・衛星放送・NHK・新聞
期間: 会社による
住所変更や契約停止の手続きが必要です。各会社のホームページを見るか、電話で問い合わせしましょう。
・NHK
郵便物
期間: 引越日の一週間前まで
今の家への郵便物を、新しい家に転送するようにしておくと郵便の受け取り漏れが無くなるので便利です。郵便局のホームページから申し込みましょう。1度申し込むと1年間転送してくれます。
・郵便局
宅配サービス
期間: 引越日の前日まで
amazon、食品宅配など定期的な宅配サービスを利用している人は住所変更が必要です。
新居レイアウト・カーテン
新しい家のどこに何を置くのか、図面を見てレイアウトを考えておきましょう。
準備を進めておきたいのがカーテンです。すっきりした部屋にするためには窓のサイズに合ったカーテンが必要です。可能なら事前にカーテンレールの長さと高さを測ってカーテンを注文しましょう。
転居はがき・挨拶用の手土産
転居はがきを出す・出さない、挨拶用の手土産を渡す・渡さないは人それぞれです。やるのなら引越日の1~2週間前から準備を進めましょう。
続いて荷造りでやることです。
すぐに使わないモノ
引越し業者に申し込むとダンボールをもらえます。すぐに使わないモノはどんどん荷造りしていきましょう。
手をつけやすいのは季節外れの服・靴・布団やインテリアです。食器や調理器具は最低限必要なものを残して箱詰めしましょう。
本も手をつけやすいです。注意点は1つのダンボールに詰め込みすぎないことです。重くて運べなくなります。いくつかのダンボールに分散させましょう。
何が入っているのか、新しい家のどの部屋で使うのか、書いておくのがコツですです。積んだ状態で見えるように必ずダンボールの側面に書きましょう。
冷蔵庫
冷蔵庫は引っ越しの前日までに空にしておく必要があります。計画的に食料を消費していきましょう。外食やコンビニ・お惣菜をつかえば食事に困ることはありません。なるべく早く冷蔵庫を空にしましょう。
不用品の買取
引っ越しで必ず出る不用品。買い取ってもらえるならお得です。モノごとにいろいろな買取サービスがあります。
ご近所への挨拶
引っ越し当日は引越し業者が出入りすることになります。あなたのご近所の方の生活にも影響があります。挨拶をして引越日を伝えておきましょう。
引っ越し準備 前日にやること
前日にやることは荷造りの仕上げです。
冷蔵庫
霜取りと水抜きが必要です。
霜取りとは冷蔵庫内についた霜を取ることです。電源を抜いて一晩放置して霜をとかしましょう。水浸しにならないように冷蔵庫内にタオルをしいておきましょう。
水抜きとは蒸発皿の水を捨てることです。どこにあるのか、自分で作業できるのか、取扱説明書で確認しましょう。
洗濯機
水抜きとは給水ホースと排水ホースの水を捨てることです。
給水ホースの水を捨てるため、給水蛇口を閉めてから洗濯コースで回しましょう。排水ホースの水を捨てるため、脱水コースで回しましょう。
貴重品
引っ越しでは破損したり紛失したりする可能性がゼロではありません。
高額な家電や大切なモノは念入りに梱包する、パソコンのデータのバックアップをとる、自分の手で運ぶなど、貴重品はあなたの責任で守りましょう。
すぐに使うモノ
引っ越し前日まで使うモノは、引っ越し後すぐに使うモノでもあります。「すぐ使うモノ」とダンボールに書いて分かりやすくしておくのがコツです。
代表的なのは照明、掃除機、ごみ箱、電子レンジ、食器、調理器具、食器洗剤、ハンガー、トイレットペーパー、タオル、風呂グッズ、洗濯洗剤、物干し竿、洗濯バサミ、ドライヤー、布団、枕、ドライバーセット、延長コードなどです。引っ越し初日に困らないための必需品もあわせてご覧ください。
現金の用意
引越し業者への支払方法を事前に確認しておきましょう。作業開始前に支払いが必要なケースが多いです。現金しか対応していない業者もあります。用意しておきましょう。
引っ越し当日にやること
今の家でやること
電気
退去前に自分でブレーカーを落として電気を使えないようにします。
水道
退去前に自分ですべての水栓を閉めて水が出ないようにします。
ガス
ガス会社の作業員にガスメーターの栓を閉じてもらう必要があります。基本的に立ち会いが必要、作業時間は約10分です。作業が完了すると、お湯が出なくなったりガスコンロが使えなくなったりします。
荷造り
最後の荷造りを終えたら、ダンボールの数を数えておくのがコツです。新しい家に全ての荷物が運び込まれたことを確認するためです。
不動産管理会社
賃貸の場合、立ち会いでの最終確認が必要です。傷や汚れについて、入居前からあったのか・あなたがつけてしまったのか立ち会いのもとで明確にしていきます。その結果で敷金の返却額が決まります。
確認が終わったら鍵を返却します。
新しい家でやること
電気
ブレーカーを「入」にして使えることを自分で確認しましょう。
水道
蛇口をひねって水が出ることを自分で確認しましょう。出ない場合は水道メーター内の元栓を開けましょう。
ガス
ガス会社の作業員の立ち会いが必要です。ガスメーターの栓を開けて点火確認してもらう必要があります。
荷ほどき
引越し業者に運び入れてもらったら、ダンボールの数が合っているか確認しましょう。すぐ使うモノから順番に荷ほどきしていきましょう。
ご近所への挨拶
マンションの場合は両隣と上下、一軒家の場合は向こう三軒両隣(あなたの家の向かい側三軒と左右両隣の二軒)に挨拶するとよいとされています。失礼にならないように夜を避けて挨拶に伺いましょう。
引っ越し後にやること
区役所・市役所など役所でやること
役所での手続きには期限が決められています。引っ越し後すぐに手続きしましょう。
転入届・転居届
期間: 引越日から14日
前と違う市区町村に引っ越した人は、転出証明書をもとに転入届の手続きが必要です。同じ市区町村内で引っ越した人は転居届の手続きが必要です。
印鑑登録
期間: いつでも
印鑑証明が必要な人は役所への印鑑登録が必要です。他の手続きと合わせてやっておくと便利です。
国民健康保険
期間: 引越日から14日
職業が自営業などで国民健康保険に加入していて、前と違う市区町村に引っ越した人は手続きが必要です。
国民年金
期間: 引越日から14日
職業が自営業などで国民年金に加入していて、前と違う市区町村に引っ越した人は手続きが必要です。
職業が会社員などで厚生年金に加入している人や、同じ市区町村内で引っ越した人は必要ありません。
マイナンバー
期間: 引越日から14日
マイナンバーカード・通知カードの住所変更が必要です。
ネット・電話でやること
住所変更
期間: 郵便物の転送期限まで
各種サービスに登録してある住所を変更する必要があります。主なものは銀行、保険、クレジットカード、携帯電話などです。
会社員の人は勤務先での住所変更手続きも忘れずにやりましょう。
その他にやること
運転免許
警察署もしくは運転免許更新センターで住所変更の手続きが必要です。新しい住所が確認できるものとして、新しい家の住民票・住所変更済のマイナンバーカード・新しい家での公共料金 領収証などのうち1つが必要です。
車庫証明・車検証
車を持っている人は車庫証明と車検証の住所変更が必要です。車庫証明は警察署で、車検証は運輸局で手続きしましょう。
犬
犬を飼っている人は住所変更が必要です。保健所で手続きしましょう。
まとめ
引っ越しでやるべきことを流れに沿って紹介しました。引っ越しはいろいろな手続きが必要になります。段取りよくこなして余裕を持って進めていきましょう。
引越し業者、どの会社がどんな評判なのかクチコミをたくさん集めると真実が見えてきます。接客・作業・料金についてどの業者がどんな評判か紹介しています。あわせてご覧ください。