持ち家と賃貸どっちがお得?実際の物件でシミュレーションして比較!

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住まい探しで昔から議論が絶えないのが「持ち家と賃貸どっちが得なのか?」です。資産が手元に残る、住み替えをしやすい、、それぞれにメリット・デメリットがあります。人それぞれライフスタイルが違うので単純にどちらが良いと言い切ることはできません。

いっぽう金銭面はどうでしょう?物件情報をもとにすればその違いを試算することができます。実際の物件情報をもとに、金銭面でどちらがいくら得なのか具体的に試算してみます。実際の物件情報を元にしたリアルな試算を知ることができます。

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持ち家vs賃貸 マンションの物件情報

まず比較対象にするマンションを定義します。

購入マンション

購入マンションは千葉ニュータウン中央駅に2017年に完成した新築マンションとします。千葉ニュータウン中央駅は、東洋経済がまとめている住みよさランキングで6年連続1位になっている千葉県印西市にあります。

比較対象のマンションの間取りは3LDKとします。広さは76m2です。家族暮らし用マンションとしては一般的な広さです。

販売予定価格は1,998万円~となっています。これをマンション公式ページとおりの住宅ローンを組んで購入したとして比較していきます。ローンの条件は↓です。

  • 借入先   : りそな銀行
  • 金利タイプ : 変動型
  • 適用金利  : 0.6%
  • 借入年数  : 35年
  • ボーナス払い: あり
  • 頭金    : 無し

賃貸マンション

続いて賃貸マンションです。購入マンションと全く同一の物件は存在しなかったので、条件が近いいくつかの物件の平均で比較します。

家賃に一番大きな影響をあたえる専有面積と間取り。この条件が近い、専有面積70~80m2、3LDKの賃貸物件は14件ありました。これらの平均は徒歩14分、築26年、家賃8.3万円でした。この条件をもとにして比較していきます。

比較条件を整理すると↓のようになります。データの都合上、購入のほうが徒歩距離と築年数で好条件になっています。このような物件に35年間住むという条件で比較します。

購入賃貸
最寄り駅千葉ニュータウン中央
(北総線・成田空港線)
間取り3LDK3LDK
専有面積76m270~80m2
徒歩7分14分
築年数新築26年
価格1,998万円8.3万円/月

結論を先に言うと、35年住んだ場合 購入マンションのほうが賃貸マンションに比べて720万円お得です。なぜそうなるのか詳しく説明していきます。

初期費の比較

まずは初期費の比較です。購入と賃貸、それぞれの場合にかかる初期費は↓のとおりです。

購入賃貸
ローン関連
保証料51.5万円
保証会社手数料3.2万円
印紙税2万円
マンション関連
登記費用10万円敷金8.3万円
修繕積立一時金34.7万円礼金8.3万円
管理準備金1.6万円仲介手数料8.3万円
鍵交換費1.5万円
合計103.0万円26.4万円

まずは購入マンションの初期費です。大きく分けてローン関連とマンション関連があります。ローンは頭金0円だとしても初期費用が必要になります。

保証料

住宅ローンを組むと銀行など金融機関からお金を借りることになりますが、あなたと金融機関 2者間だけの契約とはなりません。万が一ローンを支払えなくなった場合を想定して保証会社との契約・保証料の支払いが必要です。

りそな銀行の住宅ローンで1,998万円・35年のローンを組むと51.5万円必要になります(最低額と最高額の平均をもとに算出)。

保証会社手数料

保証会社との契約には手数料が必要です。りそな銀行の住宅ローンの場合は3.2万円です。

印紙税

住宅ローンを組むためには貸主とローン契約書を取り交わす必要があります。その契約に必要になるのが印紙税です。ローン額が1000~5000万円の場合、印紙税は2万円です。

続いてマンション関連の初期費です。

登記費用

マンションを購入して不動産の所有者となると登記が必要になります。法務局への届け出が必要になりますが司法書士など専門家に依頼するのが一般的です。その費用相場は10万円です。

修繕積立一時金

分譲マンションは一般的に新築から35年経ったタイミングで大規模修繕を行います。老朽化したところを修繕して安全性を維持するためです。大がかりな修繕はお金がかかるので計画的に積み立てていく必要があります。

修繕積立金は、新築入居時に1回だけ払うものと毎月払うものがあります。新築入居時に払うのが修繕積立一時金です。今回のケースでは34.7万円です。

管理準備金

購入マンションで必要になるもう一つのマンション関連費用が管理費です。今回のケースでは管理費についても新築入居時の支払いが定められています。その額は1.6万円です。

続いて賃貸マンションの初期費です。

敷金

賃貸マンションを契約するとき、万が一を想定して預け入れが必要になるのが敷金です。マンションを退去するときは借りたときの状態に戻す必要があるのですが、その修理・修繕に使われたりします。今回のケースでは家賃1か月分8.3万円としています。

礼金

賃貸マンションを契約したとき、大家さんに支払うのが礼金です。物件の契約条件で定められているので支払う義務があります。今回のケースでは家賃1か月分8.3万円としています。

仲介手数料

賃貸マンションを契約したとき、不動産仲介業者に支払うのが仲介手数料です。今回のケースでは家賃1か月分8.3万円としています。

鍵交換費

新築の賃貸マンションを除いて、入居前に鍵を新しく交換する必要があります。鍵を交換しないと、前の住人の鍵であなたの家に入ることができてしまって危険だからです。鍵交換費相場は1.5万円です。

ランニング費の比較

次にランニング費の比較です。毎月必ずかかる費用と、年単位でかかる費用とがあります。まずは毎月かかる費用です。

毎月かかる費用

購入 賃貸
ローン返済5万円家賃8.3万円
管理費1.4万円
修繕積立金0.6万円
合計7.0万円8.3万円

ローン返済

住宅ローンの返済にあてるお金です。今回のケースは5万円です。金利の変動による返済額の変動は考慮していません。

もし頭金としてまとまったお金を支払うことができていれば、毎月のローン返済額は少なくなります。初期費が増えるけれどランニング費は減るということです。その場合、金利支払い分が減るのでトータル支払い額は少なくなります。

管理費

毎月の管理費です。今回のケースは1.4万円です。マンション老朽化による管理費の高騰は考慮していません。

修繕積立金

毎月の修繕積立金です。今回のケースは0.6万円です。マンション老朽化による修繕積立金の高騰は考慮していません。

続いて年単位でかかる費用です。費目によって支払いサイクルが異なります。

年単位でかかる費用

購入賃貸
ローン返済
(2回/年)
1.7万円更新料
(1回/2年)
8.3万円
固定資産税
(1回/年)
12.5万円
年換算16.0万円4.2万円

ローン返済(ボーナス時)

ボーナス時のローン返済です。年に2回支払タイミングがあります。今回のケースの支払額は1.7万円です。

固定資産税

マンションを保有していると固定資産税という税金を支払う必要があります。年に1回支払タイミングがあります。固定資産税の相場は10~15万円です。今回はその中間値12.5万円として試算します。

更新料

賃貸マンションは一般的には2年単位の契約となっています。住み続けるには契約の更新が必要になり、更新料の支払いが必要になります。2年に1回支払タイミングがあります。相場は家賃1か月分、今回のケースは8.3万円です。

費目によって支払うタイミングは違いますが、これらを1年あたりに換算すると購入マンション16.0万円、賃貸マンション4.2万円となります。

35年後の価値の比較

購入マンションと賃貸マンション、35年住むならどっちがお得か。それを正確に比較するためには35年後の価値も比較する必要があります。35年住んだあと引っ越すとしたらいくら手元にお金が戻ってくるか。比較すると↓のようになります。

購入 賃貸
マンション売却700万円敷金返却0万円
仲介手数料27万円
登記費用2万円
印紙税1万円
合計670万円0万円

購入マンション

購入したマンションを引っ越して手放すとしたら、売るというのが現実的な選択肢です。千葉ニュータウン中央周辺の中古マンションについて、築年数と価格の関係をグラフにすると↓のようになります(間取り3LDK、専有面積65~85m2のみを抽出)。

間取り3LDK、専有面積65~85m2のマンションのうち、築35年前後の物件の平均販売価格は約700万円です。35年後の不動産相場が現在と同じだという前提付きですが、700万円程度で売れると期待できます。

そこから売却するための諸費用を引いた670万円が手元に残ると期待できます。

賃貸マンション

賃貸マンションを退去するとき戻ってくる可能性があるのは敷金です。しかしながら35年もの長い間住み続けた場合、1円も戻ってこないと想定されます。35年ものあいだ老朽化したところを修理・修繕する必要があるからです。

持ち家vs賃貸 どっちがお得?

以上の全ての費用をまとめて、35年間のトータル費用を比較すると↓のようになります(ランニング費は35年分を算出しています)。

購入賃貸
初期費103万円26万円
ランニング費(毎月)2,947万円3,486万円
ランニング費(年単位)560万円145万円
35年後の価値670万円0万円
合計2,940万円3,658万円

購入と賃貸とを比較すると購入のほうが約720万円お得という結果になりました。購入マンションのほうが徒歩距離が短くしかも新築という好条件でしたが、金銭面でもお得だということが分かりました。

720万円の内訳はマンション売却が670万円、その他が50万円です。購入マンションは資産が手元に残るから得というのは本当でした。

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まとめ

賃貸マンションの家賃には貸主の利益も含まれています。なので賃貸のほうがお金がかかるのはある意味当然の結果といえるかもしれません。いっぽう購入マンションは住宅ローンという借金を背負ったり不動産相場が変動する可能性があったりとリスクがあります。

事実を正しく知ったうえで、あなたのライフスタイルに合った選択をしましょう。

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