住む場所について気になるのが、その地域が災害に強いかどうかです。たとえば地震が起きたとき、その地域では被害が大きくなるのか気になりますよね?
政府・各省庁では防災に関するデータを発表しています。洪水・建物倒壊・火災・土砂崩れ・液状化の災害について、東京23区の地域ごとにどのようなリスクがあるのか紹介します。東京23区について、どの地域がどんな災害のリスクがあるのかを知ることができます。
主な災害の種類
首相官邸のWebページでは地震による被害には、津波を除けば、建物倒壊、火災の発生、土砂崩れ、液状化現象などがあります。
とされています。
これを参考にすると、地震が起きたときに心配になる災害は洪水・浸水、建物倒壊、火災、土砂崩れ、液状化であるということができます。これらの災害について、地域ごとのリスクを紹介していきいます。
洪水・浸水
国土交通省がまとめている洪水浸水想定区域を地図上に表すと↓のようになります。(黄色→水色→ピンクになるにしたがって浸水のリスクが高くなっています)
※洪水浸水想定区域とは、河川が氾濫した際に浸水が想定される区域です。
作成:マンションくらし研究所
東京23区の西側はリスクが低く、東側はリスクが高い傾向があります。
江戸川、中川、荒川、隅田川、多摩川などの大きな川が流れていない区は、河川が氾濫した時のリスクが低くなっています。練馬区、中野区、杉並区、世田谷区は洪水・浸水のリスクが低い地域であるといえます。
荒川と墨田川が隣接している地域は河川が氾濫した時のリスクが高くなっています。特に荒川区や足立区の川近く、北千住・南千住あたりは、河川が氾濫した時のリスクが高い地域であるといえます。
水害について詳しく知りたい人は 東京23区市町村 水害リスク・浸水マップ、東京23区の地形・海抜マップ をご覧ください。実際におきた被害をもとにした浸水マップや、地形を色で表して路線図と照らし合わせた海抜マップを紹介しています。
地域ごとに詳しく知りたい場合は東京都 建設局の洪水ハザードマップをご覧ください。区ごとの詳しいハザードマップを見ることができます。
建物倒壊
東京都 都市整備局がまとめている地域危険度を地図上に表すと↓のようになります。(黄色→赤になるにしたがって危険度が高くなります)
※地域危険度とは、建物倒壊、火災発生・延焼、避難・消火・救助等の困難さを考慮した危険度です。
超都心はリスクが低いいっぽう、23区の北東方面はリスクが高い傾向があります。
超都心であり皇居のある千代田区が最もリスクが低くなっています。その他にも港区、渋谷区がリスクが低い区であると言うことができます。
山手線の北東あたりの地域はリスクが高くなっています。足立区、荒川区、墨田区はリスクが高い地域であると言うことができます。
詳しく知りたい人は 東京23区市町村 地震危険度ランキング をご覧ください。災害時の活動困難度や倒壊・火災の危険度が高い建物の数をもとに、地震災害に強い街はどこかランキングを紹介しています。
火災
火災のリスクについては、先ほどの地域危険度で考慮されていましたが、さらに詳しく知るには地区内残留地区を知っておくと便利です。
東京都では火災に強い地域として地区内残留地区というのを定めています。
地区内残留地区は、地区の不燃化が進んでおり、万が一火災が発生しても、地区内に大規模な延焼火災の恐れがなく、広域的な避難を要しない区域として、平成25年5月現在で34ヵ所、約100k指定しています。
出典:東京都 都市整備局
地区内残留地区を地図上に表すと↓のようになります。(緑色が地区内残留地区です)
超都心エリアや湾岸エリアが地区内残留地区となっている傾向があります。
超都心である千代田区は全エリアが地区内残留地区となっています。その他にも中央区、港区、品川区、江東区に地区内残留地区が多くあります。(大田区にも地区内残留地区がありますが、ほぼ羽田空港です。)
火災リスクについて詳しく知りたい人は 東京23区 火災件数ランキング をご覧ください。実際におきた建物火災の件数をもとにしたランキングを紹介しています。
土砂崩れ
国土交通省がまとめている土砂災害警戒区域を地図上に表すと↓のようになります。(黄色が警戒区域です)
※土砂災害警戒区域とは、急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりの警戒が必要な地域です
東京23区には土砂災害警戒区域とされている地域はほとんどありません。地図の左下で黄色く表示されているのは川崎市です。東京23区はどの区も土砂災害のリスクが低いと言えます。
地域ごとに詳しく知りたい場合は国土交通省の土砂災害警戒区域データをご覧ください。地域ごとに詳しく見ることができます。
液状化
東京都建設局がまとめている液状化予測を地図上に表すと↓のようになります。(緑→黄色→ピンクになるにしたがって液状化の可能性が高くなります)
作成:マンションくらし研究所
東京23区の西側はリスクが低く、東側はリスクが高い傾向があります。
湾岸エリアや大きな川が流れているエリアから離れるとリスクが低くなっています。練馬区、豊島区、文京区、杉並区、中野区、新宿区、千代田区、世田谷区、渋谷区、目黒区は液状化のリスクが低い地域であると言うことができます。
水辺が近いエリアはリスクが高くなっています。足立区、葛飾区、江戸川区、大田区は液状化のリスクが高い地域であると言うことができます。
地盤について詳しく知りたい人は 東京23区の地盤マップ をご覧ください。地盤を色で表して路線図と照らし合わせた地盤マップを紹介しています。
ネット上には地域ごとの特徴を詳しく紹介しているサイトがあります。お子さんの将来も見すえて住む地域を考えたい人は↓のランキングが参考になります。学区ごとの年収平均が載っているので、小学校ごとの学力の高さを推測できます。
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まとめ
様々な種類の災害ごとにリスクが高い地域がどこか紹介しました。リスクの高さを知っておくことでしっかりとした災害対策をすることができます。日ごろから備えておきましょう。
マンションくらし研究所では東京23区のさまざまなランキングを紹介しています。統計データを元にしているので東京の街のリアルを正しく知ることができます。あわせてご覧ください。